参 考

イグアノドン

 恐竜は中生代に生きていた爬虫類です。なぜ、爬虫類なのかというと、頭骨の特徴が爬虫類のものだからです。
 中生代(2億3000万年前〜6500万年前)は、三畳紀(2億3000万年前〜1億8000万年前)、ジュラ紀(1億8000万年前〜1億3500万年前)、白亜紀(1億3500万年前〜6500万年前)に分けられています。恐竜は三畳紀に出現し、白亜紀の終了と共に絶滅しました。もっとも、恐竜の化石が出るところを中生代の地層としたのだそうです。しかし、最近ではもっと新しい地層からも化石が発見されているといいます。
 恐竜の大分類というのは割に単純なもので、骨盤の形で大きく二つの目に分けられています。竜盤目と鳥盤目です。更に、前者は獣脚類と竜脚類に、後者は鳥脚類、剣竜類、曲竜類および角竜類に分けられています。これが基本の分け方で、1887年にイギリスのシーリーという人が考えました。ここから更に細かく分けるやり方は研究者によって違っていてかなり複雑です。また、この大分類に当てはまらない恐竜も小数いるようです。ちなみに獣脚類は肉食、それ以外は草食の恐竜ですが、例外もあるようです。
 写真は上から、竜盤目獣脚類のティラノサウルス、同じく竜盤目獣脚類のベロキラプトル、鳥盤目角竜類のトリケラトプス、鳥盤目鳥脚類で特にカモノハシ竜と呼ばれているグループのパラサウロロフスです。(すべてプラ模型で、いずれもタミヤ1/35)

 さて、イグアノドンですが、鳥盤目、鳥脚類に入る白亜紀前期の恐竜です。全長9メートルにもなる大型の草食恐竜で、後肢で二足歩行し、口が嘴状になっているのと、前肢の親指の爪がスパイク状になっているのが特徴です。この仲間は、ほとんど世界中に棲んでいたようです。イグアノドンという名は、歯がイグアナと似ているというので付けられたものです。(一番下の写真は、桑島の道路脇にあるイグアノドンに模して作られた大きな恐竜の模型です。これは以前は「白山恐竜パーク白峰」に置いてありました。)

イグアノドンの模型 ところで、恐竜という生き物が中生代にいたことが人々に知られるようになったのは、1824年にイギリスのバックランドという人が、メガロサウルス(ジュラ紀〜白亜紀前期、竜盤目、獣脚類)について、その翌年にイギリスのマンテルという開業医がイグアノドンについて発表してからでした。最初、恐竜はどんな姿をしていたのかが良く分からず、大きなトカゲのように思われていました。それが、1878年にベルギーの炭鉱からイグアノドンの31体もの完全な骨格の化石が見つかったことによって、初めて恐竜がトカゲとは全然違う姿であることが分かったのでした。
 恐竜という名は、1841年にイギリスのオーウェンという古生物学者が付けたもので、オーウェンがギリシャ語で「恐ろしいトカゲ」を意味するDinosauriaと名付けたものを日本では恐竜といっているわけです。(メキラ・シンエモン)


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