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庭のりんごを収穫しました

 庭にりんごの木を植えて4年になる今年、はじめてりんごを収穫しました。我が家の庭になぜりんごの木があるのかということは以前「ルリカミキリ」のページで書いているので繰り返しになりますが、知り合いが持ってきたりんごの幼木を女房が植えたのでした。雪が融けた3月中ごろだったと思います。4月になって桜が満開というころには早くも薄い桃色のつぼみが出てまもなく花が咲きました。つぼみのときの桃色をほのかに残すきれいな白い花でした。ぼくは実のところりんごなんぞこの庭にはそぐわないと思っていましたがその気持ちは図らずも和らいでしまいました。花のやさしさ。

2024年4月23日 2024年4月20日

 花のあとにはちいさなりんごがつきましたが去年まではあまり大きくならないまま朽ちていました。でもりんごは年々大きくなっているようだったので今年は花もたくさん咲いたことだしまだ小さうちからあるいは食べられるほどに大きくなるりんごが出てくるんじゃないかという気がしていました。ところで女房の話ではりんごの木を持ってきた人はもう一軒別の家にもりんごの木をあげていてそれがその家でも知り合いの家でも今年に至るも一度として花が咲いていないそうです。ぼくらがよく面倒を見ているのかというとそういうわけでもなく女房がすこし肥料をやる以外はなにもしていません。そもそもどういう世話をしたらいいのか知りません。大きく育てようという気がないのです。むしろ小さいままがよかった。じゃまになるほど大きくなる前に切らないといけません。なにもしないといっても葉を食い荒らされるのは嫌だから害虫はぼくが一匹また一匹と駆除します。

2024年5月6日 2024年6月14日
2024年6月29日

 花が終わると今年も枝をボロボロにしてしまうルリカミキリが二三匹どこからとも現れました。葉の中心の一番太い葉脈を食べますが食いつくすことはないしかわいいカミキリムシだからそのままにしておくとやがて姿は見えなくなりました。実が膨らみだすと今度はキマダラカメムシやクサギカメムシがやってきて口針を突き刺します。きみたち、そこはいけないよ、よそへ行ってくれないか。ぼくは駆け出しのカメムシファンだから見つけるたびにそう言って追い払いますがクサギカメムシはなかなかしぶとく居座ったままです。まだ翅のない幼虫まで見かけます。ナミテントウの幼虫を葉の上で見つけたと思ったらそれからどのくらいあとだったか成虫が枝を歩いていました。このテントウムシは益虫です。ゴマダラカミキリがいることもありますが本来りんごにつくカミキリムシではないしなにをしにきたのかあるいは横にあるカイドウザクラの木に来たのかもしれません。そのうちアリが実に登るようになってなにかがつけた傷から中に入っているようです。そして7月中ごろ紫陽花の葉に今年もアオドウガネが湧いてしばらくするとりんごの葉にもつくようになりました。やつらは夜中に羽化するので毎朝火ばさみで一匹また一匹と駆除します。たまに逃げられると土に潜りあるいは飛び去ります。近ごろ漸く見かけなくなりましたがまだまだ油断できません。

ルリカミキリ 2024年6月26日 クサギカメムシ 2024年6月19日
ゴマダラカミキリ 2024年7月20日 アオドウガネ 2024年7月19日 花はカシワバアジサイ

 8月になっていつだったかちょっと傷のある拳より少し小さいりんごをひとつためしに採ってみました。包丁でふたつに切ると正にりんごでちょうどよい硬さがあって食べられそうです。傷は慎重に取り除いて口に入れると青りんごの香りと味がしておいしい。感動的なおいしさ。女房にも食べさせると、青りんごだねおいしい、と驚いていました。去年のりんごもあるいは採ってみれば食べることができたかもしれません。そのあとにも目立つ傷のあるりんごを採りました。食べてみるとやはり青りんごの味です。女房はまだもうすこしおこうと言います。ふたりともこのりんごがどんな種類でいつ収穫するのがよいのかを知りません。これは青りんごで今年はもうこれ以上大きくはならないんじゃないかとぼくはそんな気がしていましたがもうちょっとおくことにしました。

2024年7月19日 2024年8月21日

 おとといでした。これ以上おいてもりんごはもっと大きくはならないようだし虫に食べられてしまうだけだからと女房にりんごを採るよと宣言すると、上の方から採って、と女房ももうそろそろいいかなと思っていたようでした。
 みっつ採りましたがそのうちのひとつには大きな傷があり中にアリが入っていました。洗っていると小さなアリがいっぱい出てきます。これは取り除かないと。傷を大きくえぐります。見た目のきれいなりんごもカメムシが口針を刺したところはなかまで茶色に変色しています。それはべつにそのまま食べても問題なさそうですがそこを全部きれいに取ってもまだまだ食べるところは充分にあります。青りんごのおいしさ。

2024年8月22日


 まだ10個ばかりが木に生っていますがいっぺんに採っては愛想無いので一日にふたつずつにしても今月中に終わりです。来年りんごはきっともっと大きくきっともっとたくさん・・・。 2024年8月24日とらもとしんいち(メキラ・シンエモン)





写真:とらもとしんいち




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