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ペリドットカメムシ
今年はカメムシが多いと桜が終わったばかりのころからもう騒いでいました。温暖だった冬と豊富に食べ物があったからたくさんの成虫が越冬したというのです。チャバネアオカメムシやクサギカメムシの発見数がいつになく多いらしくホームセンターにはカメムシ駆除の薬が特設コーナーまでつくって大量においてあるそうです。でも実感としては、去年あたりからどうもカメムシファンになっているような気がするぼくは、そうかな・・・、です。
冬を成虫で越す虫はたくさんいますがその代表にカメムシをあげてもいいだろうと思います。寒さを避けて家の中に入り込んでは嫌われます。隅っこでじっとしているだけでなにもしないからぼくの家では見つけても追い出したりはしません。しかし、たいていの家はそうはいきませんね。なにっカメムシがいる、手で触るなティッシュを重ねてサッと捕ってサッと外へ捨てろ、えっやってくれ、ほら捕ったぞ、臭くないかって臭くないさっさと窓開けろよ、とか、カメムシがいるぞ戸を開けて掃きだせ、掃除機で吸うだめだ掃除機が臭くなるほうきだほうき、なにほうきを持ってこい、しようがないな、さあいくぞ戸を開けろ、なにいやだそれくらいやってくれよ、と夫婦喧嘩しながら外へ追い出します。ひとりもんなら、このやろうどこからはいった、こいつずうずうしいやつだ、出ていけ、さあ窓開けたぞ出ろ出ろ、さっさとどっかいけ、ざまあ見ろ、とひとりでしゃべってひとりでやるんでしょうね。
5月の終わり近く、1階の廊下の突き当りにある洗面所の窓に黒い影が映っていました。向こうになにかいる。外に回って見ると表面が波打っている窓ガラスにチャバネアオカメムシが卵を産んでいました。お尻の後に1ミリにも満たない小さなツブツブが行儀よく並んでいます。でもこんなところでいいのかな、孵化してもそばはもちろん近くにも食べ物はないよ。もちろん撤去するなんてことはしません。毎日様子を見ることにしました。翌日見ると卵は全部で19個ありました。どうせなら20個にすればきりがいいのにカメムシにはカメムシの考えがあるいは事情があるのでしょう。早くもなにかに食べられたということはないでしょう。
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チャバネアオカメムシの産卵 2024年5月26日 |
1週間ほどするとなかの色がだいぶ濃くなりました。卵には蓋が付いていてその輪郭もくっきり見えます。赤ちゃんはその蓋を自分で内側から開けて外へ出てきます。赤ちゃんが嘴やなんかで殻を破って苦労して外へ出ないといけない鳥類や爬虫類よりよほど上手くできています。翌日の午後、ああ、生まれている、一斉に孵化して卵の殻の上の方にちっちゃいのがいっぱい集まっています。黒くて小さくて数はよくわかりませんがほとんどみんないるようでした。
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2024年6月5日 |
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2024年6月6日 |
その次の日です、和室の網戸になにかの卵が産み付けられているのを見つけました。卵は1ミリもない小さなもので25個ほどもありますが産んでから何日かたっているようでした。どうもカメムシっぽい。普段は使っていない6畳の和室ですが窓の障子は外して襖はいつも開けっ放しにしてあります。卵は網戸の外側ではなくて内側にあって、つまり網戸とガラス戸に挟まれています。どうするんだよ、こんなとこに産んでこれじゃ孵化しても赤ちゃんはどこにもいけないじゃないか、なに考えてんのかねぇ親は、しかしカメムシはなんの種類だろう。親を見ていません。チャバネアオカメムシではなさそうですが窓枠の下の隅にクサギカメムシが一匹死んでいました。
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2024年6月7日 |
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2024年6月8日 |
この前後のことです。ウォーキング中にマーガレットの上でチャバネアオカメムシを見かけました。なにか茶色いものが上の方にあります。なんだろうとよく見ると蜘蛛です。種類はわかりません。蜘蛛も花の蜜を吸うのかと思ってもっとよく見るとそうではなくてそれがどうも蜘蛛はカメムシを捕まえたみたいでどうやら食べようとしているようでした。カメムシの翅が半分出ているのは逃げるのに失敗したみたいです。このあとどうなったかは見とどけていません。
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チャバネアオカメムシとクモ 2024年6月4日 野田山 |
チャバネアオカメムシの赤ちゃんは二日ほど卵の殻の上にかたまっていましたがそのあと散らばっているのを見てそれからすぐに姿が見えなくなりました。クサギカメムシらしい卵の孵化はチャバネアオカメムシの赤ちゃんが散らばっているのを見た翌日に見つけました。網戸の外側に2匹が生まれていました。網の目は赤ちゃんよりちょっとだけ大きくてうまく外側に出られたようです。チャバネアオカメムの赤ちゃんより少し大きくて模様もハッキリしていて確かにカメムシです。和室に行ってみると内側にも生まれていました。言葉通り網の目を潜って外へ出るんだろうと思っていたら二日たっても卵の殻の上から動きません。どうしようかと迷っているようにも見えます。三日目の朝見ると一斉に消えていました。どこへ行ったのか近くを探しても一匹もいませんでした。
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チャバネアオカメムシの幼虫 2024年6月8日 |
チャバネアオカメムシの幼虫 2024年6月8日 |
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2024年6月9日 |
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2024年6月10日 |
ゆうべご飯が終わって流しに茶碗を持って行くと台所の窓ガラスに緑の光が映っていました。宝石のペリドットのように輝いてきれいです。なにかいるけどもしやと思って外にまわってみるとチャバネアオカメムシでした。腹側は黄緑一色です。灯りに惹かれて飛んできたようです。
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2024年6月11日 |
やはり今年はカメムシの多い年なのかもしれません。 2024年6月12日とらもとしんいち(メキラ・シンエモン)
近ごろ見かけたカメムシです
1枚目はウォーキングから帰って見ると持っていっていた布袋にクビグロアカサシガメがつっくいていました。山からくっついてきたみたいです。2枚目はマユミの近くのウリハダカエデにいた大型のカメムシ、トホシカメムシ。3枚目は庭の春菊の花にいた小さなカメムシ、ツマグロカスミガメ。
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クビグロアカサシガメ 2024年5月12日 自宅 布袋 |
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トホシカメムシ 2024年5月12日 野田山 ウリハダカエデ |
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ツマグロカスミガメ 2024年5月22日 自宅庭 春菊 |
写真:とらもとしんいち
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